「クルチェット邸で撮影できたのは、なぜ?」
今回、舞台となったクルチェット邸、世界遺産への申請を準備中といわれる私邸で、映画を撮影するなんて可能なのか?
この私邸、今も所有者は外科医だったクルチェット氏の遺族で、ラプラタ建築家協会が、借り受け管理している。建築家でもあり、ラプラタの出身である脚本のアンドレス・ドゥプラットは、クルチェット邸の近所に住んでいて、建築雑誌にもル・コルビュジエとクルチェット邸について執筆したことがあるほど。
「隣人問題」のドラマ(自分の経験をもとに書いた物語)を考えた時に、家をクルチェット邸にすれば、物語は増幅するし、この建築の存在も知ってもらえるではないか、と企画段階で建築家協会に持ちかけたところ「それは、いい!」と、あっさりオーケーが…。
「他の国ではどうか分からないけど、アルゼンチンだからね」