STORY

夫と共に活動し収監された妊娠中の姉、オルテンシア(インマ・クエスタ)を支えるため若いペピータ(マリア・レオン)は、姉の同志の母、セリアを頼ってマドリードに出てくる。
「マドリードでは、誰も信じてはならない」というセリアの紹介で共和国派シンパの元医師、フェルナンドの家でメイドの仕事を得る。フェルナンドの妻のアンパロは、共和国派に兄弟を殺害されていた。だが、ペピータが敬虔なカトリック信者であることを知り、雇い入れる。姉の件を内密にすることを条件に…

刑務所に差し入れを持って面会に行ったペピータは、カトリックのシスターたちがいることに安心する。だが、オルテンシアから夫フェリペ(ダニエル・オルギン)と同志たちをフランスに逃がすために、連絡係になって欲しいと頼まれ、彼らが隠れている山へと向かう。途中で、ゲリラのリーダーを探すために、地元の人々を脅す治安警備隊を見て恐怖にかられるペピータ。山で待っていたのはフェリペの同志、パウリーノ(マルク・クロテット)で、フェリペが負傷したことを知らされる。


知らず知らずのうちに、パウリーノたちの活動に巻き込まれて行くペピータは、連絡係として会ううちに、パウリーノに惹かれて行くが、ある時点から、一切、連絡が取れなくなる。そして、オルテンシアにもおざなりの軍事裁判で死刑が求刑され…。逆境にあっても姉は無実だと言い続け、突破口を見つけようとするペピータ、生まれてくる子どもを当局の手に渡さないよう、女性刑務官に託そうとするオルテンシア。これまで、明白に描かれなかったカトリック教会と独裁政権の関係や刑務所内のシスターたちのジレンマが暴かれる。立場は違っても、信念に従って行動しようとする女性たちの想いは、果たして届くのか…。