ストーリー

イントロイメージ

映画を愛する全ての人に

ベイロー監督は、自分が監督である前に、ひとりの映画好きの観客で、シネコンでも映画を観るし、映画を愛してやまないだけだ、と言う。どんな映画も人生を示してくれる。ある時、突然、サウンドトラックが聞こえてくる、映画の一場面を鮮明に思い出す。そんな経験をした映画ファンは、少なくないだろう。観た映画は、いつでも私たちと共に生き続け、時に人生の指南役になってくれる。
ひとつの時代が終わろうと怖がることはない。監督のそんな想いをホルヘが体現している。

ホルヘ役はウルグアイ映画批評家協会の元副会長、館長役は実在するシネマテークの館長!

主役のホルヘを演じる、ホルヘ・ヘリネックは、ウルグアイの映画批評家、館長役のマヌエル・マルティネス・カリルも、モンテビデオに実在するシネマテークの館長。
学生時代にシネマテークでアルバイトしていた、1976年生まれのフェデリコ・ベイロー監督は、自分を育ててくれたシネマテークを舞台にした企画を考えていたが、実際にヘリネックと出会ったことで、脚本を大幅に書き直し、ホルヘを主人公としたモノクロ作品に仕上げた。(ヘリネックの風貌と存在感は、モノクロ、スタンダード以外、考えられない!と監督は言う)
自己資金で始めた企画には、国内外の友人たちから支援の手が差し伸べられ、2009年のサンセバスティアン映画祭のCine en Construccion(制作中作品)で最優秀賞を獲得し本格的な撮影に入った。