余りに暑くてぼ~~っとしていたら、もう9月。
いやはや、少しは涼しくなりましたが、皆様、
いかがお過ごしでしょうか?
メキシコ映画「グッド・ハーブ」は、シネマート六本木にうつり、にゃんと、7週目!
シネマートさん、ありがとう~っ!
細々と週末2回、平日1回ですが、見逃した方は、ぜひ。
そして!今年も近づいてきましたラテンビート映画祭。
すでに観ちゃった作品も数々あれど、新作13本の中から
面白かった作品、面白そうな作品を取り上げて、ご紹介。
TAMBIÉN LA LLUVIA
雨さえも~ボリビアの熱い1日~
この作品は、今年、「アカデミー賞外国語映画賞最終ノミネート発表!」で
ご紹介したように、最終の5本になる1歩手前で
残念だった映画。
で、アカデミー賞ノミネート前の期待値をこう書いていました。
「でも、ワタクシ、今回、とっても気になっているのが、
スペイン代表の「Tambien la lluvia」
イシアール・ボリャイン監督は、このマッチョな映画界で
女優として監督として活躍している数少ない女性であります。
初出演は、ビクトル・エリセの「エル・スール」で、15歳のエストレーリャ役。
昨年も「悲しみのミルク」と「瞳の奥の秘密」の2本が
スペイン語映画で最終ノミネートまで残ったので、今年はどうか。
この「Tambien la lluvia」主演はガエル・ガルシア・ベルナルに
ルイス・トサールも出ております。
ガエルの役どころは、コロンブスによるアメリカ大陸発見を映画化する
プロデューサー。限られた予算で、映画にするため選んだロケ場所は
ボリビア。コチャバンバでロケを敢行している時に、あの「水戦争」が
起こるのです。(2000年に実際にコチャバンバで起こった住民闘争)
1999年にIMFと世界銀行の指針に従って、水道公社が民営化された途端、
運営を受け継いだ米多国籍企業が、水道料を200%も値上げしたことに端を発し、
住民の呼びかけで何百万人というボリビア国民が結束して
抗議行動を起こしました。
撮影隊はそのまっただ中に巻き込まれるわけですが…。
これは、ちょっと見所満載そうですが、どこまで米多国籍企業の
悪事を描いているかによって、ノミネートは難しそうな予感もあり。
この作品が残れば、少しは見直しちゃうかもなあ、アカデミー賞。」
と。で、グアダラハラ映画祭で観ちゃいました。
で、どちらかというと、この撮影現場からして緊張したのよね。
コロンブスが先住民族とどう向かいうか、という場面だから。
スペインから来た聖職者たちが、自分たちの尺度で改宗を迫ったり、
先住民の役に扮した地元の人々が、映画だと分かっていても
いたたまれなくなって拒否したり、歯向かったり。
聖職者役の役者が嫌がったり、撮影が思うように進まない。
視点の違いが、現在にまで脈々とつながっていることが
すごく良くわかる映画です。
これは観ていただく以外ないなあ。終わり方への感想は
人それぞれでしょうが、現代のボリビアを
こういう形で描いた作品はなかったし、征服の歴史は今も続いている
ということがよくわかるので、ご興味がある方は、ぜひ!
あ~~~、1本でこんなに長くなっちまった。
ということで、続きは明日。