ツイッターでリアルタイムにつぶやいておりましたが、
さきほど、メキシコのアカデミー賞アリエル賞の授賞式が
行われました。
「グッド・ハーブ」の母ララ役のオフェリア・メディーナが
助演女優賞受賞。
ブランキータ役のアナ・オフェリア・ムルギアが
名誉賞ともいえるゴールデン・アリエル賞を受賞しました!
オフェリア・メディーナが助演と
書くのに抵抗あるのは、スペイン語の
タイトルがMejor Coactuacion Femenina だから。
でも共演賞とか共同主演賞とかも日本語では
ちょっとおかしいか、と思って助演女優賞に
しました。
この賞は、ベテラン俳優に限られた賞で、
すぐれた演技に送られる賞です。
オフェリア・メディーナは、授賞式のスピーチで
5月8日にメキシコ全国で行われる、平和へのデモ行進に
参加すると明言しました。
これは、現在、Guerra Sucia(汚い戦争)と言われている
麻薬戦争に反対し、平和を求めるためのデモですが、
政権をとってから4万人もの死者を出したカルデロン政権と
警察権力に「NO」を突きつけるデモでもあります。
警察が麻薬関係者と間違って若者たちを殺害している
ことに反対し、息子を殺害された詩人のハビエル・シシリアの
呼びかけで、メキシコ全国とブエノスアイレス、米国各地で
一斉に行われる「沈黙の抗議デモ」です。
オフェリア・メディーナは、出身地チアパスの
サパティスタ民族解放軍(Ejército Zapatista de Liberación Nacional)
と政府との仲介役をしていたほどで、
メキシコでは映画人の政治的スタンスは、
とても明らかです。
今回、アリエル賞を総なめしたのは、
独立200周年記念に作られた、政府批判バシバシ、
暴力アクション満載の「El Infierno」(地獄)
敬愛する男優、ダミアン・アルカサルと
ダニエル・ヒメネス・カチョ共演という、
メキシコをあげて、不正な選挙とか、麻薬問題とかを
描くコメディ(?)です。
3月のグアダラハラ映画祭で遭遇した
ダミアン・アルカサルも政治的スタンスは明確で、
前回の映画祭で司会を務めたときに、
文化予算を削減した政府に対する毒舌を
吐きまくっておりました。
でも、エラいのは、
すべてを笑いに持って行くこと。
関西人として、ぜひ、見習いたい!資質です。
主要部門だけメキシコ映画協会のツイッター
@IMCINEから抜粋。
作品賞 :「El Infierno」
監督賞 :ルイス・エストラーダ「El Infierno」
主演男優賞:ダミアン・アルカサル「El Infierno」
主演女優賞:Monica del Carmen 「Ano Bisiesto」
撮影賞 :ロドリゴ・プリエト「ビューティフル」
脚本賞 :アウグスト・メンドーサ、ディエゴ・ルナ「アベル」
楽曲賞 :アレハンドロ・ヒアコマン「Hidalgo,la Historia jamas contada」
El Infierno 予告編
脚本賞を受賞したディエゴ・ルナ監督作品「アベル」予告編
Hidalgo la historia jamas contada 予告編