毎日、チラシ配りとポスター貼りに精を出している
vagabundaです。
あ、もちろん、「今夜、列車は走る」ですよ~。
てはわけで、他の映画のことを書いている場合じゃないのだが、
ラテンアメリカ映画にとって初の快挙なもんで、
ずっと書きたかったこと、書いちゃえ!
メキシコ・アメリカ合作スペイン語映画「La Misma Luna」
(「Under the Same Moon」)が、
19日、20日と全米Dailyランキング8位!!
週末ランキングも10位と大健闘。
でも、でもですよ、このランキング、
日本と同じで、興行収入でつけられているのですが、
宣伝に何億もかけるメジャー映画は、全米で
2,500館から3,000館余りが一斉に上映するのです。
ですからして、上映館が多ければ多いほど、
興行収入も増えることになるのですが、
「La Misma Luna」の上映館は、
上位9位までの10分の1以下の266館。
そして、1館平均の興行収入では、
公開週末、10,413ドルと全米トップ!ヾ(@°▽°@)ノ
ちなみに、その週末の興行ランキング第1位は、
ジム・キャリーが声優をつとめる「Horton Hears a Who!」
(邦題:「ホートン ふしぎな世界のダレダーレ」
??この邦題でいくんですかい??ということはさておき)
全米で3,961館上映され、1館平均は6,208ドル。
それでも3,961倍すればすごい額なんだが・・・。
いや、いいのです、そういう映画は、
制作費と同じぐらい宣伝費につぎ込んで、
これでもか、これでもか、とスポット打つんだから。
それに引き換え、
「La Misma Luna」は、当初、インディペンデント映画として
出発して、監督は、これがデビューのメキシコ人、
パトリシア・リッヘン。
主演は「アメリカン・ビザ」にも
出演した、ケイト・デル・カスティーリョ。
スペイン語映画初の高値500万ドルで配給権を買ったのは、
フォックス・サーチライト。
サンダンス映画祭で、各映画会社が競った結果、
24時間で売れた、という何とも胸がすくようなお話。
ストーリーは、メキシコとアメリカ国境を隔てて、
離ればなれに住む、母と息子の物語。
息子役のアドリアン・アロンソは「レジェンド・オブ・ゾロ」や
「イノセント・ボイス」にも出演していて、
この作品が5本目。
一緒に暮らしていた祖母が亡くなり、
母が不法移民として働くロサンゼルスに
行こう、として、テキサスに着いちゃって・・と
単なるくら~いお話ではなく、
ちゃんとエンタテイメントしている内容。
だって、メキシコ・ノルテーニョ音楽の
大御所、Los Tigres del Norteまで出てくるんだぜい。
現在、全米390館、メキシコ350館で上映中。
2007年にLionsgateが配給したスペイン語映画
「Ladron que roba a Ladron」(「泥棒を盗んだ泥棒」)は、
完璧にラテン系の人をターゲットにして、
400万ドルの興収で終わったが、
今回は、ラテン系はもとより、一般のアメリカ人をも
ターゲットに、すでに667万ドルの興収。
メキシコを入れると1,000万ドルを越えている。
口コミで広がったこの映画。
プレミアタイムにスポットも流し始めたとか。
やる気だぜ、Fox Searchlight。
頑張れ、スペイン語映画!!
そうすりゃ、ハビエル・バルデムも
堂々とスペイン語で
取材を受けれるようになるぜ!
メキシコ用予告編(スペイン語)
アメリカ用予告編(英語)